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東京大学大学院工学系研究科総合研究機構先端ナノ計測センター共用設備利用規則

平成23年12月27日制定
平成29年4月27日一部改正
令和5年1月23日一部改正

(趣旨)

第1条
  • 第1条 この規則は、東京大学大学院工学系研究科総合研究機構が管理する共用設備の利用について、必要な事項を定める。

(共用設備の範囲)

第2条
  • 第2条 以下の設備を共用設備とする。
    • (1)先端ナノ計測センターが管理する共用設備
    • (2)先端ナノ計測センター共用設備管理委員会委員長(以下、委員長)が認めた設備

(利用者の範囲)

第3条
  • 第2条の共用設備(以下、設備)を利用できる者は、次の各号に掲げる者とする。
    • (1)東京大学(以下、本学)の教職員、研究員および学籍を有する者
    • (2)本学以外の大学、研究機関、企業に所属する者(以下、外部利用者)
    • (3)委員長が特に認めた者

(利用申請)

第4条
  • 第3条に該当する者で設備を利用しようとする者は、所定の利用申請書を提出しなければならない。

(利用許可)

第5条
  • 利用者は以下の要件を満たすこととする。
    • (1)設備の有償利用を希望する者であること
    • (2)利用が、科学技術あるいは産業技術の発展を目的とするもの
    • (3)利用が、営利を目的とするものではないこと
    • (4)利用が、本学の研究業務遂行上重大な妨げとなるおそれがないこと
    • (5)利用者又は利用者の所属機関が、別途、定める利用料等を負担する能力を有していること
    • (6)利用者又は利用者の所属機関が、第16条に定める損害を賠償する能力を有していること

(利用許可の取消)

第6条
  • 委員長は、次の各号の1に該当する場合は利用者の利用許可を取り消すことができる。
    • (1)管理上の事由が生じた場合
    • (2)利用申請書に記載された事項が事実と反する場合c
    • (3)設備担当者の指示に従わない場合

(利用料金)

第7条
  • 設備の利用については有償とし、利用時間、研究協力形態等に応じて利用料金を徴収する。利用料金については、別紙に定める。
    • (1)料金の請求は原則として毎月(装置利用終了月に締切、翌月請求)行う。
    • (2)支払期限までに料金が支払われない場合は、支払期限の翌日から支払日までの日数に応じ、その未払額に年5%の割合で計算した延滞金を請求する。

(利用料金の払い戻し)

第8条
  • 納付された利用料金の払い戻しはしない。ただし利用者の責によらない設備の故障により所期の計測データが得られなかった場合、または天災等のやむを得ない事情により計測データが利用不能になった場合は、利用料金の一部または全部を払い戻す。

(利用終了後の報告)

第9条
  • 利用者は、設備等の利用終了後、所定の期間内に成果報告書又は利用報告書(併せて以下、成果報告書等)を提出しなければならない。

(成果報告書等の公表)

第10条
  • 成果報告書等は原則として公表されるが、利用者の利害を害するおそれがある場合には、成果の一部または全てを非公表とすることができる。

(謝辞記載)

第11条
  • 利用者が、論文などによりその成果を公表する場合は、設備を利用した旨の記載をしなければならない。

(知的財産権の取り扱い)

第12条
  • 外部利用者が、設備の利用に伴い発明等を得た場合には、本学に通知しなければならない。

(秘密の取り扱い)

第13条
  • 設備の利用に伴い秘密を開示する必要がある場合、その取り扱いについては事前に協議するものとする。

(安全管理)

第14条
  • 設備の利用者は、定められた安全管理規則を遵守しなければならない。

(事故補償の免責等)

第15条
  • 本学は、外部利用者の故意又は過失により発生した事故による負傷等に対する補償は行わない。

(弁償義務)

第16条
  • 利用者の故意又は過失によって、設備等の破損など、本学に損害を与えた場合には、利用者及びその所属機関が連帯して弁償するものとする。

(補足)

第17条
  • この規則に定めるもののほか、設備の利用に関し必要な事項は委員長が定める。
第18条
  • ARIM事業に基づく設備利用に関しては、本規則の他、マテリアル先端リサーチインフラ施設及び設備利用約款(計測)が適用されるものとする。

附則
この規則は、平成5年1月23日から施行し、平成5年4月1日から適用する。


マテリアル先端リサーチインフラ施設及び設備利用約款(計測・公開利用)

国立大学法人 東京大学
令和5年1月23日

(適用範囲)

第1条
  • この約款は、国立大学法人東京大学(以下「大学」という。)が保有し、文部科学省マテリアル先端リサーチインフラ(以下「ARIM事業」という。)に登録している施設及び設備(以下「ARIM共用設備等」という。)を、科学技術に関する研究開発を行う研究者等(利用者の大学内外を問わない。)でARIM事業利用者(以下「利用者」という。)への共用に供する場合に適用します。
    ARIM共用設備等の利用者は、ARIM共用設備等の利用に際してこの約款を遵守する義務を負い、この約款に同意したものとみなします。

(定義)

第2条
  • この約款において、「利用」とは、ARIM共用設備等の利用中の維持管理、実験データ等の取得、実験用試料等の処理等を、利用者が自ら行うことを前提とし、利用者が主体的に或いは大学の協力を得て行う研究開発のために、当該ARIM共用設備等を有償により利用することをいいます。
  • 2この約款において「秘密情報」とは、大学の大学院工学系研究科総合研究機構又は利用者が相手方より開示を受けた技術情報、自己の事業又は運営等に係る技術情報以外の情報であって、秘密である旨の表示がなされている書類又は電磁的記録(複製されたものも含む。)及び口頭で開示された情報のうち、開示に際し秘密である旨明示され、開示後30日以内に書面で開示者から開示内容を特定のうえ秘密である旨通知されたものの総称をいいます。ただし、次の各号に該当する情報は、秘密情報に含まれないものとします。
    • (1)相手方からの知得時に既に公知の情報又は相手方から知得後に自己の責めに帰すべき事由によることなく公知となった情報であるもの
    • (2)第三者から秘密保持義務を負うことなく正当に入手した情報であるもの
    • (3)相手方から秘密情報を知得した時点で既に保有していたことが書面により立証できる情報であるもの
    • (4)相手方から開示を受けた秘密情報によらないで独自に創出したことが書面により立証できるもの
    • (5)法令又は裁判所の命令により開示を義務付けられたもの
  • 3この約款において、「知的財産権」とは、次の各号に掲げるものをいいます。
    • (1)特許権、実用新案権、意匠権、半導体集積回路の回路配置に関する法律(昭和60年法律第43号)に規定する回路配置利用権、種苗法(平成10年法律第83号)に規定する育成者権及び外国におけるこれらの権利に相当する権利
    • (2)特許を受ける権利、実用新案登録を受ける権利、意匠登録を受ける権利、回路配置利用権の設定の登録を受ける権利、品種登録を受ける地位及び外国におけるこれらの権利に相当する権利
    • (3)著作権法(昭和45年法律第48号)に規定するプログラムの著作物及びデータベースの著作物の著作権並びに外国におけるこれらの権利に相当する権利
    • (4)前三号に掲げる権利の対象とならない技術情報(実験データ、サンプル等の試料及び図面等を含む。)のうち、秘匿することが可能なものであって、かつ、財産的価値のあるものの中から、大学と利用者が合意の上、特に指定するもの(以下「ノウハウ」という。)

(ARIM共用設備等)

第3条
  • ARIM共用設備等は、大学がARIM事業へ登録した設備及び設備群を指します。

(利用の申込)

第4条
  • ARIM共用設備等の利用を希望する利用者は、東京大学マテリアル先端リサーチセンター・データハブ拠点ホームページから、以下の事項を明示して、宛てに申込みを行って下さい。
    • (1)利用にあたっての遵守事項の承諾
    • (2)利用者の氏名、所属、連絡先等
    • (3)研究課題の概要
    • (4)利用を希望するARIM共用設備等の名称等又はARIM共用設備等の利用の目的
    • (5)その他の必要となる利用条件

(利用の受入)

第5条
  • 大学は、ARIM事業の主旨に沿って、以下の要件を検討した上で、利用可否の決定をします。
    • (1)第3条に定めるARIM共用設備等の利用を希望するものであること
    • (2)利用が、科学技術の振興、社会・経済への貢献等の公共性を有するものであること
    • (3)利用が、大学の研究業務遂行上重大な妨げとなるおそれがないこと
    • (4)約款及び大学より当該ARIM共用設備等に固有の特約等が示された場合の当該特約等に同意していること
    • (5)利用者が、第7条に定める遵守事項に違反するおそれがないこと
    • (6)利用者又はその者の所属機関が、第9条に定める利用料を負担する能力を有していること
    • (7)利用者又はその者の所属機関が、第15条に定める損害を賠償する能力を有していること
    • (8)研究開発要素が含まれ、かつ、他の民間分析・加工・合成サービス等での対応が難しいもの
    • (9)大学が有する研究力及び技術力・ノウハウ等が求められるもの
    • (10)重要技術領域の推進及びデータ創出の観点で必要性・重要性が認められるもの
    • (11)大学が保有する特徴的な研究設備やデータの利用が効果的と考えられるもの
    • (12)新たな研究テーマの発掘や将来的な共同研究、事業化等への発展性など、利用課題の発展性・将来性が期待されるもの
  • 2大学は、特に前項第一号から第八号までに定める要件のうち、いずれかが満たされない場合は、ARIM共用設備等の利用を受け入れないことがあります。

(利用の取消及び中止)

第6条
  • 大学は、前条第1項各号に定める要件のいずれかが満たされない事態が生じた場合には、前条の利用の受入を取り消すこと又は利用の中止を命ずることができます。
  • 2大学は、前項の規定にかかわらず、大学が管理上の必要があると認める場合には、利用者に対して、利用の中止を命ずることができます。

(遵守事項)

第7条
  • 利用者は次に掲げる事項を遵守して下さい。
    • (1)約款に記載されている利用者の義務
    • (2)大学の指示及びARIM共用設備等毎に定められている利用に際して守るべき事項
    • (3)危険が惹起される行為を行わないこと
    • (4)日本国の法令に違反する行為を行わないこと
    • (5)ARIM共用設備等を破損するおそれがある行為を行わないこと
    • (6)大学の業務遂行に支障となる行為を行わないこと
    • (7)利用の終了時には、ARIM共用設備等を利用開始前の状態に復帰させること
    • (8)その他、利用にあたって大学の定める事項

(役務提供、技術補助及び技術代行)

第8条
  • 利用者は、大学と協議の上、ARIM共用設備等の操作、運転等に関して、大学の職員等から役務の提供を受けることができます。
  • 2利用者は、大学と協議の上、当該ARIM共用設備等の操作、運転方法、実験試料等の作製方法、実験データ等の解析方法等に関し、大学の職員等から技術補助を受けることができます。
  • 3利用者は、大学の裁量により、観察、分析、解析、加工、試料作製等に関し、大学職員が実施する技術代行を受けることができる場合があります。

(利用料の支払い)

第9条
  • 利用者は、大学より発出される請求書に基づき、大学が定める所定の期日までに支払うものとします。利用料は、本事業の維持費や研究インフラの運営に必要な経費の一部に用いるものとして、ARIM事業の目的及び趣旨に則り、大学において決定した額になります。

(利用料の返還)

第10条
  • 大学は、利用者が納付した利用料を返還しません。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、それらの全部又は一部の返還に関する協議に応じるものとします。
    • (1)第6条第2項の規定により大学が利用の中止を命じた場合
    • (2)利用者の責によらないARIM共用設備等の故障又は天災等のやむを得ない事情により、利用が不可能になった場合

(利用の報告)

第11条
  • 利用者は、ARIM共用設備等の利用終了後利用申請時に示された期日までに、利用報告書を提出して下さい。提出された報告書は、ARIM事業の目的及び主旨に則り、大学において決定した方法によって、これを公開します。なお、報告書の提出がない場合、ARIM事業に基づく共用設備の利用とはみなされません。

(情報の取扱い)

第12条
  • 利用者は、利用の結果得られた情報の管理、保管、消去等を自ら行って下さい。
  • 2大学及び利用者は、この約款に基づく秘密情報の開示が、受領者に対する開示者の知的財産権の譲渡又は実施権の許諾を伴うものではないことを互いに確認します。
  • 3利用の結果得られた情報及びこれに関連して利用者が所有している情報の全部又は一部を、大学が管理運営するデータ登録サービスへ登録する場合には、別途、マテリアル先端リサーチインフラ提供データ登録約款に同意いただく必要があります。
  • 4利用者が第7条に定めた遵守事項に違反した場合若しくは違反していると大学が信じるに足る相当の理由がある場合、第5項に反して秘密情報の目的外使用を行った場合、第6項に該当する場合又はARIM共用設備等の管理運営等に関する特段の必要があると大学が認める場合は、第4項、第5項及び第7項の定めに関わらず、利用者は、大学の求めに応じて、全ての必要な情報を大学に開示しなければなりません。
  • 5秘密情報の受領者は、秘密情報を第三者に対して開示し又は提供することはできません。ただし、開示者の書面による事前の承諾を得た場合は、この限りではありません。
  • 6受領者は、秘密情報を利用の目的以外のいかなる目的にも使用又は利用することはできません。また、開示目的以外の目的のために秘密情報の全部又は一部を複製することもできません。なお、開示者の秘密情報を利用して知的財産権を創製することは利用の目的にはなりません。
  • 7第4項にかかわらず、受領者は、裁判所又は行政機関から法令に基づく開示を命じられた場合は、次の各号の措置を講じることを条件に、当該裁判所又は行政機関に対して当該秘密情報を開示することができます。
    • (1)開示する内容をあらかじめ開示者に通知すること
    • (2)適法に開示を命じられた部分に限り開示すること
    • (3)開示に際して、当該秘密情報が秘密である旨を書面により明らかにすること
  • 8受領者は、この約款に基づく大学の業務の実施又は本利用の目的のために秘密情報を知る必要のある各々の役職員に対してのみ、秘密情報を開示するものとし、当該情報が秘密を保持すべき事項であることを明示するものとします。
  • 9受領者は、自己がこの約款に基づき負うと同様の義務を前項の開示に係る役職員が負うことにつき、一切の責任を負うことになります。
  • 10大学と利用者は互いに、秘密情報に瑕疵があった場合でも、契約不適合責任を含む一切の責任を負わないものとし、それらについて一切の明示又は黙示の保証をしないものとします。

(知的財産権の取扱い)

第13条
  • 大学の秘密情報を用いることなく、利用者が利用により新たに得た知的財産権は、利用者に帰属するものとします。

(事故補償の免責等)

第14条
  • 大学は、利用者の故意又は過失により発生した事故による負傷等に対する補償は行いません。
  • 2大学は、施設等の故障等により生じた利用者の損害を賠償する責任を負いません。
  • 3大学は、第6条第2項の規定により利用の中止を命じた場合の利用者の損害を賠償する責任を負いません。
  • 4大学は、利用者が持ち込んだ試料等の滅失又は毀損に対しては、大学の故意又は重大な過失に基づく場合を除き、賠償の責任を負いません。
  • 5利用者は、ARIM共用設備等の利用によって第三者との間で紛争が生じた場合、自らの責任と負担により解決するものとし、大学は当該紛争に関して一切責任を負わないものとします。

(弁償義務)

第15条
  • 利用者の故意又は第7条の遵守事項に反する行為による過失によって、ARIM共用設備等の破損など、大学に損害を与えた場合には、利用者及びその所属機関が連帯して弁償していただきます。

(約款の有効期間及び利用終了後の措置)

第16条
  • この約款の有効期間は、第5条における利用の受入日から、利用期間が終了した日又は第11条における利用報告書が提出された日のいずれか遅い日まで(以下「利用終了日」という。)とします。ただし、第12条第3項から第5項の規定は、利用終了日以降5年間有効とし、必要に応じて協議の上この期間を延長できるものとします。また、第14条及び第15条は利用終了日以降も有効とします。

(約款の変更等)

第17条
  • 大学が必要と判断する場合、利用者へ事前に通知することなく、この約款及びARIM共用設備等の利用の内容の一部又は全部を変更、停止又は中止することができるものとし、利用者はこれを承諾します。
  • 2大学が前項の規定によりこの約款又はARIM共用設備等の利用内容を変更、停止若しくは中止・中断した場合にも、登録者に対しては一切責任を負わないものとし、利用者はこれを承諾します。大学が前項によりARIM共用設備等の利用の提供を終了した場合も同様とします。
  • 3大学がARIM共用設備等の利用の提供を終了した場合、大学は一切の責任を負わないものとし、利用者はこれを承諾します。

(準拠法、裁判管轄)

第18条
  • この約款の成立、効力、履行及び解釈に関しては、特段の定めのない限り日本国法に準拠するものとします。
  • 2この約款、ARIM共用設備等の利用に関する一切の紛争については、東京地方裁判所を第一審の専属管轄裁判所とします。

附則
この約款は、令和5年1月23日から適用します。